こんにちは。青砥美穂です。
今日は、生徒や子どもと過ごす時間の中でやっていることで、とっても楽しく、かつその子をさらに知ったり関係を深めたりするのに役立つと感じていることを共有させてください。
それは、
素の自分で、一人の子どもと多様な関係性を築く
ということです。
できるだけ一人一人の子を深く知りたい、その子が感じていること、考えていること、悩んでいること、どんなことでも話して欲しいと思う時、「名前のつけられない関係」を築くのが私にとってはベストでした。つまり、一つの関係性だけにおさまらない関係性です。
例えば、もし「先生」が「生徒」に対して常に「いわゆるザ・先生」でいたら、「友達とうまくいっていない」など今悩んでいることや、「恋人ができた」など今ワクワクしていることは話しづらいですよね。その時々に応じて、先生が先生のときもあれば、生徒が先生のようになって何かを教えてくれるというような機会も持ちます。または、友達だったり親戚だったりのような関係になることもあります。一口に友達と言っても、色々なので、保守的な友達になったりやんちゃな友達になったりもします。そうすることで、お互いが色々な役割を演じ合い、一つの関係性を超えた色んな繋がりを持ち、そのおかげで多様な話し合いや関わり、学び合いをすることが可能になりました。
こんなこと言っても大丈夫かな?ということを迷いなく打ち明けてもらえることがとても嬉しいですし、そんな話ほどききたいからです。
これは3歳の我が子に対しても同じです。もちろんママとして振る舞う場面もたくさんありますが、お世話好きな娘がお世話をしてくれようとするときは私も喜んで甘えてみます。悩み事の相談もしたりしています。すると、いつも「いわゆるママ」でいたらきけないような話、そしてみられないような振る舞いをたくさんきいたりみたりできます。それ以外にも、友達のようになって物を取り合ったり、一緒に盛り上がって楽しんだり、対等に議論したりもします(笑)
この話を周りの人にするとその役割の使い分けはどう判断するのか?ときかれることがあります。
人によって色々なやりかたがあることと思いますが、私は、『素の自分で、自分の役割や肩書きを取り払った裸の自分で向き合う』ことがキーになるのではないかと考えています。
そして、こんなふうな関係性を築くようになったのは、10年以上プリスクールや保育所、幼稚園で乳幼児たちと関わらせてもらう中で得させてもらった学びの影響がとても大きいです。
乳幼児たちと向き合う時は、当然ですが、自分が「どんな地位なのか」とか「何歳なのか」などはまったく関係ありません。「この人は信用できる人か」「一緒に楽しめる人か」ということをすごく突きつけられる日々でした。あらゆる肩書きや外に向けてきている鎧のようなものを全部脱がされた裸の自分で、目の前にいる子どもとの関係にフォーカスしなければ良い関係は築けないということをものすごく教えられました。
そんな中で「先生だから」とか「親だから」ではなく、「裸の自分」としてどうなのか、ということを常に問いながら子どもと接していると、その都度、状況や相手の様子に応じて自然と関わり方が変わり、それが関係性を深めることに繋がっていきました。「そうか、いつも同じスタンスの私でいる必要はないんだ!」「その都度、その状況で相手に合わせて自分に合わせてなりたい自分になっていいんだ」「むしろその方が自然なんだ!」と教えられました。人は、いつも強いわけでもないし、いつも弱いわけでもないし、いつもハッピーなわけでもアンハッピーはわけでもないですものね。そんな素直な自分を出せる関係がとても心地よく楽しい、そして本当の関係が築けるのでは?ということを学ばせてもらいました。(それなので、私はなるべく子どもたちや生徒たちに「先生」ではなく"Miho"とか「美穂さん」などと名前で呼んでもらうようにしています。)
これは乳幼児との関係だけでなく、学生たちもっと言うと大人との関係でも当てはまるように感じています。「先生だから」「上司だから」「部下だから」「年上だから」「年下だから」などではなく、素の自分で向き合い、イケてる自分(笑)もダメな自分もえへへと見せてしまうことが、本当に大切にしたい、本当にわかり合いたい人間関係の中で信頼を深めていける気がしています。(私は、子どもたちや学生たちとは自動的に素直な自分になれるのですが、対大人に関してはまだまだ修行中です)
子どもたちに教わった『素の自分で、一人と多様な関係性を持つこと』
これからも試行錯誤しながら楽しみながら続けていきたいと思っています。
お読みいただきありがとうございました。
この記事に関する下記の神経科学の視点からの音声ブログ「あおとのぉと」もあわせてお楽しみいただければ幸いです^^
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