こんにちは。青砥美穂です。
多くの地域で猛暑日が続いていますが、みなさまいかがお過ごしですか?こんなに暑いともう何もやる気が起きなくてボーッとしてしまいませんか?(私だけですか?)
本日は、その「ボーッとすること」についてのお話をさせていただけたらと思っています(笑
皆さんは「ボーッとする」ことに対してどんな印象をもっていますか?
「人生余白が大事」「ボーッとする時間も必要!」などとは言われてはいますが、働き者の私たちは(笑)ボーっとするのはなんだか罪なことだと感じてしまったり、その大切さをわかるようなわからないような気がしたり、ボーッとする時間を持ちたいと思いながらもスケジュールを詰め込みすぎてしまったりなどしていませんか?
●小学5年生からの相談
ある時、小学5年生の男の子Yくんから相談をもちかけられました。
「ちょっと困っています」と。
どうしたのかきいてみると「最近、休む暇がなくて、自分が何をしているのかよくわからなくなってきた。」「何に対してもやる気がなかなかでなくて、休むことばかり考えてしまう。」とのことでした。Yくんは、1週間のうち毎日部活や何かしらの習い事が入っていて、予定がない日が1日もない日々を過ごしているようでした。学習塾、アート、運動、英語、プログラミングなどなど。好きな習い事も中にはあるようですが、それさえだんだん楽しく無くなってきたと話してくれました。
その話を聞かせてもらいながら、「Yくんは、大変な状況の中でもこんなふうに自分の状態に気づけて、さらにヘルプを求められるなんて素晴らしいなあ。」と感心してしまいました。(今回のテーマと話は違いますが、助けを求めるスキル、というのも本当に重要だと感じています。これはまた別の回でお話しさせてください。)
ちょうどYくんのお母様からも「最近元気がないみたい」と同時期にお話ししてもらっているところでしたので、家族で話し合いを持ち1週間学校以外の全てをお休みにしてみることになったそうです。
● 自分を取り戻すために必要だったこと
1週間が経った頃、Yくんから連絡がきて会うことになりました。すっかり元気になったとニコニコしながら来てくれたYくんと色々話をし、「どうして元気な状態に戻れたと思うか」をきいてみました。
Yくんは「ボケーッとしたから」と話してくれました。
その1週間は、とにかく放課後好きなように時間をすごして、友達と遊んだり、ゲームをしたり、本を読んだり、あとはソファで寝転んで(Yくんの表現では)「ボケーッ」としていたそうです。
どれも大切な時間だったけど、このボケーっとする時間、ボーッとする時間がキーだったと話してくれました。その時間に、疲れをとってエネルギーを補給するだけでなく、「本当の自分の気持ち」に向き合い「本当の自分」を取り戻せたからだそうです。
自分の場合は、単に休む時間や好きなことをする時間だけでは元気になれなかったと思う。自分の本当の気持ち、何が嫌で何が良いか、感じる時間が大切だったと。それがあって自分が自分であることを取り戻し、その上でやりたいことをやったから元気になれたとのことでした。
そして、家族でスケジュールの見直しをして、「ボケーっとする時間」「ボケーっとする中で気づいたことを行動できる時間」を確保できるスケジュールに変更したそうです。
● ボーッとする時間の効用
Yくんは、あまりの忙しさに枯渇していたところから、ボーッとすることをきっかけにエネルギーや自分自身を取り戻したようです。
現代では、忙しい子どもたちが増え、Yくんに限らず、忙しさのあまり、元気がなくなったり自分を見失ってしまっている子は少なくないように感じます。しかも、学校、塾、その他の習い事、スマホ、など、起きている時間のほとんどを外側のものに注意を払ってしまい、内側の深いところにある自分の気持ちに注意を向けるチャンスが取りづらくなっているかもしれません。(大人も同じですね)
確かに、私たちもボーッとすることによって
今やっていることを俯瞰的にみることができる
自分の内側の奥深くにある気持ちに気づく
面白いことを思いつく
素敵なアイデアを閃く
などなど色んなプレゼントをもらうことがありますよね。
脳的にみてもボーッとすることはとても意味がありそうです。
(これに関しては、下記のあおとのぉとを是非じっくり聞いてみてください!とても面白いです✨)
そんなわけで、定期的に少しでもいいからぼーっとする時間を確保したり、子どもたちのボーッとする時間を邪魔せず見守っていたいですね!
忙しい方は、お風呂の中、トイレの中、移動中などなど少しでもいいので
スマホを手放して、ボーッとしてみませんか。
Let's ボー!!!
お読みいただきありがとうございました。
続いて、この記事に関する脳神経科学的コメントあおとのぉとはこちらです:
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